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花火ノート

オタク女の独りアーカイブ

QUARTETTO争奪戦

去年の話になるけど、12月上旬、私はジャニオタの方々のブログを読み漁っていた。面白い記事やブログも多いものの、その界隈でしか通じない専門用語や多すぎる登場人物にたじろいていた。どちらかというと、応援スタンスや収納術を探しては読んでいた。好きなグループやメンバーへの想いをしたためる熱量は即行熱湯を作れそうな勢いだし、全然分からないけれど、文字数の多いレポがいくつもあって、今はすたれてしまった同人即売会レポを思い出したりもした(好きだった)。たった一か月前でも去年とか昨年と思うと遠く感じるものですね。

で、年末のとある番組でNEWSを見た。4人のスタジオトークと個々に密着したVTRを流していた。若干酔いながら見ていたのもあり、とても楽しかった。4人のグループなのでソファーに並んで座っても2列にならないし、お互いの顔をよく見てしゃべっている。雰囲気も良くて心地よかった。見終わってから、ともに視聴していた妹に告げた。

「私この人たちを応援したくなってきたんだけど!」

「パーナはやめたほうがいい(即答)」

NEWSをよく知らなくても、ネットが友達の人は「パーナ」が何なのか瞬時に脳裏をよぎるだろう。パーナというのはNEWSファンの呼び名なのだが、2013年の「パーナさん事件」によってあまりよろしくない通り名にもなってしまった。当時はなんかすごいことが起きてるなあと引きながらも、若いファンを抱えているアイドル界隈の状況を逐一妹に伝えていたため、このような発言になったわけだ。

しかし、妹はスマホやパソコンでちびちび調べ始めた私を見て、それ以上は何も言わずチャンカパーナを口ずさみはじめた。「何それ?」と聴く私に「知らないの?」とあきれ顔だった。「だって私、まっすーのMASTER HITSを聴いてるし」そうだった。妹はbayfmのヘビーリスナーで仕事帰りの道中で聴いてるって言ってたな。妹の方が普通にNEWSを知っていた。私はNEWSの歌を何一つ知らなかったのだ……。

NEWSの存在は知ってはいた。けれども、ジュニア時代からすでに人気のあった山下さんをデビューさせるために結成されたグループだと思っていた。結成時はどちらかというと大物演歌歌手の息子が在籍していると認識していた。しかし、その息子さんは早々に脱退、あれよあれよとメンバーが減っていった。どんどん減るけど、山下さんがいれば消滅はしないだろうと思っていた。結局、山下さんと関ジャニと兼任していた錦戸さんが抜けることとなり、このグループどうなってんだ?と外野どころが球場の外にいるような私もびっくりした。この時点で知らない人が残ったと思った。

ここ近年はテレビでジャニーズの番組を見ることが増えた。それだけ露出が多くなり、アイドルの概念が変わり垣根も低くなったんだなと思う。NEWSのメンバーも個人でぽつぽつ見かけるようになった。出演していたあの人は誰だろう?と調べたらNEWSだったりもした。ウイークエンドシャッフルで「今日の放送はポッドキャストになりません」と告知のあと登場したのが加藤さんでびっくりしたこともあった。ちょうど「ピンクとグレー」を上梓された頃だった。彼らを見ると心のどこかで「不憫な人たち」と勝手に同情の念を抱いていた。もちろん他のグループだって、紆余曲折しながら活動しているのは分かっている。でも、ここ最近で図らずもここまで辛酸を舐めてしまったアイドルっていただろうか……しかしその境遇はアイドルにとって、時にエッセンスになってしまうことがある。4人が笑って楽しそうにテレビで語る姿にふれたとき、何だかとてつもなく惹かれてしまったのだ。

しかし、この年でジャニーズという光と闇の色濃いアイドル軍勢の一部隊にロックオンしてもいいものだろうか。昔好きだった男性グループをつぶしてきたよなこの事務所はと、独り謎の葛藤をしながら再びジャニオタのブログを読んだ。Twitterにもたくさんのジャニオタが生息しているみたいで気まぐれに検索して適当に見てみた、そこで一枚の写真に出会う。音符が飛び、フォーマルなスーツに身を包むNEWSのメンバーの写真だ。ひょげーかっこいい!真ん中ら辺にはグループ名と「QUARTETTO」の文字が入っている。曲のタイトルかアルバム名かなにか?試しに「カルッテット」で検索してみると「ナイト」のほうが出てくる。そっちではない。全員人間の方を探しています。Amazonで検索したらジャケットはジャニーズみんなお揃いの真緑だったものの、最新アルバムのタイトルであることが分かった。さて、あの写真はどこで見たらいいのかな? もしや……公式サイトがあるのかな? こうして私はジャニーズネットに足を踏み入れたのであった。

公式サイトなだけあって、所属タレントのスケジュールやディスコグラフィが網羅されている。年末年始だというのに、逐一更新されていくサイトにおののきながらも、NEWSのページを見てみると、Twitterで発見した写真はアルバムのジャケット写真であることが判明した。CDやDVDの写真も見ることができる(当たり前のことなのに衝撃)。24時間テレビのドラマまでDVD化しているのも初めて知ったし、これまでの活動も年度別に公開されていた。4人の名前と年齢、イメージカラー?も覚えた。年齢順は小山→加藤→手越→増田と思っていたが、正しくは小山増田加藤手越だった。入所順になるとまた変わるみたいだ。何一つ知らない状態だったので小さな情報が新鮮に感じる。

よし! 「QUARTETTO」を聴こう! さっそく近所のTSUTAYAに行ってみた。しかし、「QUARTETTO」と前作の「white」は貸し出し中だった。とぼとぼ帰路につき、再びジャニーズネットを見た。なんかすごいなと思うのは、気になったらすぐにテレビでお目にかかれることだった。年末年始であれども、出演するメンバーにムラがあるのの、テレビ番組がある。さらにメンバーそれぞれラジオ番組を持っており、テゴマスは大阪の放送局なので聴くことができないが、他はすべて聴ける。ただ、NEWSに限らずジャニーズのタレントの番組はradikoのタイムフリーに対応していないので、リアルタイムで聴かなくてはいけないのは少し難点。ラジオの3番組は全て聴きはじめており、気楽にメンバーのトークが聴けて、ラジオ大好きっ子としても嬉しい。テレビは録画してるけど、いろいろあってもう挫折しそうだ……(早い)見られるものを見よう。雑誌はジャニーズ御用達の本を除いても、各メンバーいろんな雑誌で連載を持っているし、インタビューなどの掲載もある。ジャニーズすげえええ!そりゃ、応援スタンスとか決めとかないと歯止めがきかないよね……。サイトの嵐のページなんてNEWSの倍以上あってさらにたまげた。ひえー!

そんなわけで、昨年末のカウコンがいつもと違って新鮮で楽しかった。録画もしてしまった。THE・アイドルとも言える豪奢で聖闘士星矢に出られそうな洋装?で歌っていた。チャンカパーナも別グループが歌っており、これが噂の……! と第3の目が開きそうになったが、本人たちの歌唱ではないので急いで閉じた。別番組で新曲も聴いた。

年が明けて、TSUTAYAのサイトでレンタル状況を確認すると貸し出し中だったCDは全て返却されていた。よし明日借りるかーと、2時間後再び確認すると、「QUARTETTO」が貸し出し中になってしまった。仕方がないので、「white」「NEWS」「LIVE」を借りた。その後も「QUARTETTO」は返却されるとすぐに誰かが借りていく。この変哲もない街にも近所にパーナさんたちがいたんだなと感慨深かったが、積極的に全国を飛び回る人たちだけがファンなのではなく、レンタルをしたりテレビで楽しむ人たちもたくさんいるのだなと納得した。分母が大きいと裾野も広い。私のような今気になって借りたい人ってのもいたかもしれない。私が「残ってしまった人たちで活動している不憫なグループ」とくくり、勝手に不幸認定していただけで、彼らはずっとアイドル精鋭部隊であるジャニーズに属しているのだ。

借りてきたアルバムを聴いてみる。「LIVE」はファン投票1位になった「エンドレスサマー」という曲が入っているというので手に取ってみたが、どこを誰が歌っているのか分からない。「NEWS」になると人数が減った分、ソロパートがきっちり取られていてそれぞれの声が分かる。4人って良いな。パーソナルデータも覚えやすい。普段は積極的には聴いていないジャニーズソングが耳になじむか不安だったが、歌も上手いし曲調も好みな楽曲が多くて安心した。チャンカパーナもはじめまして! 続いて「white」も聴いてみた。1曲目の「MR.WHITE」から「SuperSONIC」まで好きだ!と口に出してしまいそうになるくらいドンピシャな曲だらけだった。「Black Jack-Inter-」で世界観が一転して「BYAKUYA」が始まった。それまでには無かった、ゴシックホラー調の美しくドラマティックな旋律が奏でられる。

あ、あ、あ……

うわああああああ!!

この曲、めちゃくちゃ好きだ!!!!!!!!!!!!

 ここまで楽しく聴いていたというのに、私は未だに頭をガードしたままだった。まだ、心のどこかでは完全に受け入れる覚悟がなかった。私は彼らからの歌という攻撃に耐えている。曲の初めには雷鳴が轟く。サビに近づくほど、不思議な感情がわきあがっていく。雷は天上から落ちてくるもの。だから頭さえ守っていれば何とかなると思っていた。しかしサビに入った瞬間、稲妻はものすごい速さで真横からせまり、ズドンと私の心を貫いていった。曲の終盤には再びどこからともなく雷鳴が鳴りひびく。きっとこれが私を貫いていったんだ。FEの雷魔法、トロンの如し。

 ※参考動画。1:40ごろに出てくる魔法です

 

(↑何気にサムネに表示されていた)

トロンは魔法の中では命中率が低いこともあり、素早さの高いキャラには回避されてしまうことも多い。しかし、威力は高く使い勝手も良いため、後半になると敵が装備している場面にも出くわす厄介な魔法なのだ*1。こんなの当たってみろ! 死んじゃうだろ! 私は当たっちゃったんだけどね。あびゃああああびゃびゃびゃ。どうしていいのか分からず、そのままリピートして何十回も聴いてしまった。BYAKUYA……びゃくや…白夜書房のCM……これはケチャか……少し疲れたころ「ONE-for the win-」が流れ始めた。手動でいちいちリピートしていたので、次の曲に切り替わったのだ。何なのこの曲順。いきなり明るく澄みきった開放的な曲が流れだした。まるで世界中の空と悠然と飛び回っている錯覚にとらわれた……ってやめろやめろぉーい!死ぬ死ぬ死ぬ!!!きぇぇぇぇ!! あああ。もうダメかもしれない……願わくば花の下にて春死なん。アルバムのたった一曲が胸に刺さってしまうことはこれまでも無かったわけじゃないが、久しぶりの感覚だった。だから、よりたくさんの人に手に取ってもらうために作られたシングル曲より少し怖いんだよな。アイドルってテレビで歌っている姿を見かけると、どうしてもビジュアル主体で受けとろうとしてしまう。CDで楽曲だけを素直に受けとると、素敵な曲、つい口ずさんでしまう曲、体が思わず動きそうになる曲、しっとり聴かせてくれる曲、つい笑っちゃいそうになる面白い歌詞など、とにかく曲調の幅の広さに驚いてしまう。でも、3枚借りてきたのに気が付けば、ほぼ「white」しか聴いていない。いろいろ聴いて勉強するはずがこれはちょっと誤算。あと何日かしたら返しに行かなきゃな。

今のところファンクラブに入る予定もないし、ライブに行く気持ちもない。でもライブに行きたいぞーってなるかもしれないし、このままCDを聴いたりテレビやラジオを楽しんでいくかもしれないし、申し訳ないが飽きているかもしれない。その辺りはよく分からないが、ジャニーズの湯につま先を突っ込んだところで、改めてジャニオタのみなさんのブログを見ると、どの方も戦闘力53万みたいに見えて若干震えがくる。ワイもベルサイユ宮殿に入れてもらえるかしら……。でも、分母が違っても、虜になっている媒体・作品・人物が違っても、何かを追い求め執着し愛する者たちの根底は一緒なんだなと思った。人口が多くとも閉じられた世界で回遊する姿は外界から見たら一緒。2次元だろうが2.5次元だろうが3次元だろうが一緒! 4次元の世界もきっと一緒だ! ドラえもーーーん! 詰まるところオタク女子ってどの界隈でも一緒だと言いたい……光はきらびやかで眩しくて掴めないのに、闇は根深くてどこまでも底なしなんだ。

でも、2次元と3次元の壁はやっぱり超えられない部分もあって、アイドルはフィクションを身にまとった生身の演者だから厄介なのかもしれない。対象が「人間」だから公私ともに日々変化していくし、分母が大きいから出演したドラマやライブが確実にDVDになるのは羨ましいと思った(舞台はDVDになっていないのが残念)。源泉かけ流しだ!そういう意味では全然違うよね。解散や結婚もあったりして予想だにしない不意打ちイベントもあるしね。大変だなあ。

2月に出る新曲も初回Bを無事に予約したので楽しみです。すでにAmazonなどのサイトは早々に締め切っていたのでびっくりした。まだ受け付けていたタワレコで注文できた。これはちゃんとお金を出して買うので、NEWSが好きだと名乗ってもいいかしら。

この記事を書いている時点で、近所のTSUTAYAの「QUARTETTO」は今日も誰かの手元にあって、当分借りられそうもないのだった。

*1:動画だと反撃のパルティアの威力のほうがすさまじいので、説得力に欠けるが