読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

花火ノート

オタク女の独りアーカイブ

愛を「愛」と呼べぬままに

オタクごと
森久保さんの新譜が出ました。新曲カッコいいですね。でも新曲に限ってはどちらかと言えば、春に出たほうの「TRIBAL」の方が好きかな~写真は今回の方が好きだな。楽しく聴いています。新曲を全く聞いていない状態でCDを買いました。かなりスリル満点なことをしたなーと我ながら思う。ラジオではきっと掛かっていたのだろうが私は知らない。

 

と、言うのも夏ごろにラジオを聴くのを止めたわけです。このブログをさかのぼるとラジオを嬉々として聴いていることを書いた記事が出てくるのですが、まあぶっちゃけ消すか迷ったが、当時は楽しく聴いていたわけだから恥ずかしいけれどそのままにしました。見ないでください。酔っぱらっていても、体調が悪くて熱があった時も頑張って聴いていた。じゃあ、何で止めたかというとね。あ、結婚したからショックだったの?って思われそうだけど、一応違うとだけ言っておきます。有名人・著名人相手にときめいたりショックを受けたりする年じゃないですからね。ただそれに対する態度が嫌だったんですよ。声優って色恋ごとにものすごくデリケートな職業なんだなと改めて思った。ラジオで発表したんだけど、いつも声が入る構成作家の人すら知らなくて、本番中なのにものすごく聞き出そうとしていて、本当に親しい人にも言ってなかったんだ…と微妙な気持ちになりました。終始「結婚しました」の一言でゴリ押した発表で、その空気が怖かった。別にお相手の方のことを話せとか、そういう事じゃないんですよ。某大物俳優のように口を開けば子供の話しかしないのも困るが、さじ加減は難しい思うけど普通に報告してほしかったんですよ。でも、とにかくピリピリしてたんです(次の日公開イベントがあったみたいだが)。その後の放送もすごく避けているというか、リスナーがメールの冒頭に「おめでとうございます」入れてくるんだけど、何か適当に流している感じがした。森久保さんの結婚をきっかけに、超常連リスナーさんも婚約された話とかすごく良いこともあったりして、リスナーは祝福しているのに。発表があった何週か後、いきなりリスナーへの電話相談から始まった。気になったメールにはちょくちょく電話をしていましたが、オープニングの挨拶もなしに、というのは初めてだった。そして、20歳くらいの女の子で、恋愛にまつわることだったのだが、その相談内容に私はとってもイラっとしてしまった。私が根暗で一人でひっそりオタク生活をしていたから、リア充女子の相談が理解できなかったのかもしれない。それでも、自分が傷つきたくない・自分が可愛い・周りに自分側に非があると思われたくないとしか思えない内容で、それに同意しかしていなかった森久保さんにもイラっとしてしまった。そして、その相談はがっつり現在進行形の内容だったので、経過報告もあるんだろうな…と思ったら、何だか気持ちが萎えてしまった。その日は最後まで聞いたけど、翌週から聴くのを止めた。今夜、ラジオがあるなと躊躇いながらも、聴くことは無かった。

 

秋になったらまた聴こう、と思っていた。でも一度切れてしまった気持ちは戻らない。夜更かしが苦手で、それでも頑張って聴いていて夏前は結構体調を崩していた。土曜日は予定がないことが多かったから午前中は寝ていたりもした。長々と書いたけど、ラジオを聞くのを止めたってことなんですよ。勝手に幻滅して、勝手にイライラしてみっともないのは私の方なんですけどね…。独りで一喜一憂するだけで、有名人に直接届くわけでもないし、届いてほしくもない。ネットやSNSが進化したところで距離が近くなるわけじゃない。有名人とファンは対等じゃないし対極ではない。こんなことを考えていたら、昔好きだったバントの少年の事を思い出した。

 

その少年はとても早熟で才能にあふれていたが、周囲になじめずに高校は中退してしまった。まだV系という言葉がなく、ヴィジュアル系と呼んでいたころ、10代にして彼はバンドを組み、インディーズで話題となりファンがどんどん増えた。その中に1人の少女がいた。ライブでもイベントでもどんな時も彼女はやってきた。手紙やプレゼントを持ってきた。追っかけを少年は煩わしく思っていたので、ファンとは距離を置いて接した。彼女に対しても。しかし、ある日突然彼女は来なくなった。事故で亡くなってしまったのだ。少年は戸惑った。「一方的に愛をぶつけてきたのに、いきなり自分だけ旅立ってしまった」と。少年は葬儀に出席し、彼女をイメージした曲を作った。どうしたら良いのか気持ちの整理がつかなかったのだろう。そして、曲に昇華することで区切ろうとしたのだろう。しかし、ファンたちからは批判的に取られてしまった。亡くなってしまったファンに対してではあったが、特定のファンに曲で答えてしまったのだから。どんな形でも自分の気持ちを返してしまったのだから。その行動は悲しいことに、あまりファンに受け入れられていた感じがしなかった。少年に当時の心境を聞いてみたい気がするが、それも叶わない。少年もまた成人を迎える前に亡くなってしまった。少年が曲を作りバンドのコンセプトや衣装など、ほとんどを手掛けていたためバンドの活動は終わってしまった。インディーズからメジャーに駆け上がりライヴの規模がどんどん大きくなっていった、ほんの数年の内だった。

 

これを書きつつもCDを聴いているわけだが、5曲で2700円って本当に強気の価格設定だなと思う。私の場合は新曲以外の4曲も新譜として聴けるけど、ずっとファンをやっている人は13年前のアルバムを持っているわけで、いくら取り直したからって初見ではない訳で…。私も新曲すら聴いたことがない状態で買った。高いよ。高いんだよ。ちょっと悪態をつくながらも、それでも買って楽しく聴いている。ずっと欲しいなと思っている13年前のアルバムも、いつもチェックしている某大手中古ショップのサイトでの価格が、夏を境にほぼ定価になり品切れもなくなった。夏前はたまにしか入荷がなく、入荷されても6000円を超えることがあり数日で誰かが買って品切れになっていた。手放した人たちが結構いたのだろうか。やっぱり辛かったのかな。手放す人も、新譜を買い求める人たちもいる。それを愛と言わなかったら何になるんだろう。次の日が辛くても頑張ってラジオを聴いていた私も、どこかでリスナー以上の感情があったのだろうか。書いていて恥ずかしいけれど、別につらい気持ちなんか微塵もないけれど、自分が知らない何処かで湧き上がる感情もあったのだろうか。だから、ラジオを聴いていたのだろうか。それを愛と呼ばなかったら何になるんだろう。

 

…そういえば、ラジオの時間は少し前まで金曜日の21時頃だったみたいです。先日、妹に「昔、森久保さんさー金曜の夕方の後に、夜もやってたよね?」と言われました。あれラジオを夜中に聴いていたのがばれた?と内心ヒヤヒヤしながらも、話を聴いてみると「仕事の帰りに聴いてたことがあったけどさ、つまらなくて途中から女の人と2人になったんだよね。しばらくしたら、番組がなくなってたから終わっちゃったみたい」とのこと。…夜中に移ったんだよー!女性とやってた時もあったのか!つまらなかったって…妹よ。21時だったら余裕で聴けるのになあ。

 

金曜日の夜になり、布団にもぐりこむたびに「今夜はラジオだな」と思う。アラームをセットするとき一瞬迷いながらも、朝の時間にセットして目を閉じる。

 

※記事のタイトルは三浦しをん「しをんのしおり」収録の「愛を愛と知らないままに」を拝借させていただきました。なんかパッと頭に浮かんだので。