花火ノート

オタク女の独りアーカイブ

「後宮デイズ」はプリンセスの最後の砦

後宮デイズ~七星国物語~(7) (プリンセス・コミックス)

後宮デイズ~七星国物語~(7) (プリンセス・コミックス)

 

6巻の翡翠と流星の二人にもどかしい気持ちでいたら、7巻でガツッと進みましたね。…出たのは6月なんですけど、ちょっといろいろあって記事を書くのが今頃になってしまいました。今回、ちょっと「おお?」と思わせてくれたのは棕櫚でした。元々、ただの側近じゃないだろうなとは思ってましたが、かなりくせ者かもしれないね。棕櫚の行動から思うに彼が忠誠を尽くしているのは、やはり皇帝だけなのだろうか?そして、翡翠と流星の関係に大きな進展がありました。流星が実の兄かもしれないという、事実に直面してしまったのだ。でも兄の左肩にあった痣がないこと、流星側の記憶があいまいなこと。ショックを受けてグロッキーな翡翠は柘榴のそばに行ってしまうのだろうか?というところで終わってるんだけど、いろんな人たちの思惑が交錯するのが目に見える7巻でした。さて。流星が兄か否かなんだけどさ。私の予想だと兄として過ごしたけれど、血は繋がっていないんじゃないかと思うわけです。翡翠の両親の頭にはトーンが貼ってある、すなわち翡翠のような赤髪。流星は金髪。考えられる理由としては両親が捨て子を拾って兄として育てた。で、ストーリーに関係がない・貴族とかわけありの息子・実は皇帝と兄弟(双子)あたりの、どれかかな…。古代中国だと同性の双子は信仰深さの象徴だったみたいだから、別々に育てなさそうだけど国が不安定だから何とも言えないな。…普通に実の兄だったらどうしよう。

 

7巻の中で流星が柘榴に「『七星国』の外に行ったことはあるか?」と尋ねるシーンがある。国の全てを見渡せないのに、さらにもっと遠くに世界があると。その晴れ晴れと語るを見て柘榴は「夏場より少しやつれたな」と問いかける。治まるどころか、ひどくなる頭痛。七星国という国が少しずつ波乱にのみ込まれていくような、不安な気持ちを駆り立てる。翡翠と流星の二人の関係と共に、目が離せない状況になってきている。

少し前に「昔のラノベTRPG準拠だった」というのを見て、ものすごく納得した。SFCのころのRPGとかもそんな感じだったなあ。前述の流星のセリフがその象徴だと思う。メインキャラが知らない場所、物、人物なんてたくさんある。後宮デイズはそんな懐かしい気持ちにもさせてくれる。

 

最近プリンセスに関して衝撃的な記述を見た。プリンセスでデビューして連載している生え抜きの漫画家はすもも先生しかいないらしい。2000年代はすもも先生のみ。2010年代に至っては一人もいないんだそうだ。10年代って…もう4年経ってますけど。漫画スクール出身の漫画家が一人もいない。そんなことってあるか!?漫画賞を設けてないマイナー誌じゃないんだぜ!?そんな雑誌あるのか!?????どんな雑誌だって、ベテランと新人が連載枠を切磋琢磨に取り合っているから面白い作品が生まれると思うし、好きな漫画家の作品を一作でも多く読みたいから応援したくなる。長期連載が増えたとはいえ、ジャンプだって面白くなければ打ち切られるし、新人の連載も載ってる(最近話題の相撲の漫画って面白いのかな?)秋田書店は漫画家歴30年みたいな人がゴロゴロしている。別にそれが悪いわけじゃない。でも長期連載は新規のファンを獲得しづらくて固定のファンばかりになるし、新しい風も入ってこない。そりゃアンケートも来ませんわ…。「放課後保健室」が好きで、その頃からプリンセスを気にかけたりもしてたけど、それまではベテランばっかりが連載している古臭い雑誌と思ってました…すみません。今は長期連載というと「王家の紋章」くらいかな。他の雑誌で見かけなくなった漫画家を拾ってくれてて有りがたいと思ってた時期もあったけど、それって実際問題どうなのか。他紙でヒット作を持っていたりするからファンも引き連れてきてくれるけど最初から連載で始まるし、逆に言えば連載が終わればまた他紙に行ってしまう可能性がある。実際「放課後保健室」の水城せとな小学館に戻ってしまった。そして、月9ドラマになるまでのヒット漫画を出した。放課後保健室と並行して連載していた漫画の評判が高かったのと小学館が古巣だからとかあるけど、放課後保健室のヒットも要因にあると思う。続きが気になる良作だったし、個人的には00年代の少女漫画ではベスト5に入る。別に作品を発表の場を固定しなくてもいいし、漫画家側にも事情があるのは重々承知。でも、雑誌のカラーを作るのは、やっぱりその雑誌が好きで読んでいて、投稿してくる人たちなんだよ。大好きな先生と同じ雑誌に載りたい、このマンガ誌で連載したいって言う熱意。

私は種村有菜の「神風怪盗ジャンヌ」連載終了ごろまでりぼんを読んでいたんだけど、彼女の漫画はそういうパワーに満ち溢れていた。漫画スクールのチェックはしてなかったんだけど、読み切りから3回連載、しかも3回の予定が5回になるという破格の待遇(もちろん人気が凄かったから)、そして始まったジャンヌで一気にアニメ化まで上り詰めた。たぶんデビューから2・3年位だったんじゃないかな。編集部に後押しされた駆け上がっていくのが読者にもありありと伝わってきて、こうやって漫画雑誌の看板が出来上がるのかと読者としても楽しかった。このころからすでに、ありなっちのフリートークの破壊力はすさまじくて、創世期の2ちゃんでもスレッドが瞬く間に消費されていくほど、漫画もトークも華やかで痛々しくて突っ込みどころ満載で話題に事欠かない人だった。まあ、それはツイッターやら昨今の行動にすべて表れてると思いますが。ありなっちはその後、何だかんだで10年以上りぼんを牽引する形となるわけですが…ある意味、まゆたんこと新條まゆもそう。中高生が読むちょっと背伸びした少女漫画誌だった少コミを「性コミ」だなんて蔑称が出来てしまうくらい雑誌のイメージを変えてしまった。それでも、まゆたんは少コミの看板だったし「ジャンル・まゆたん」くらいまでなってしまった。少コミはすっかり純愛路線になりましたね。あ、でも今は男の娘漫画が看板だったか…。  

今スクールに気合も入ってないし、投稿者側にも秋田書店は避けてるのかなと思う。少女漫画誌は必ずしも即戦力は求められてなかったと思うけど、今は育てる余力も無さそうだしね。それ以上に秋田は育てるのも放棄をしていそう。でも、編集者と手を取り合って作品を生み出すのって大事だと思う。こんな時代だし、プリンセスが大好き!って人が雑誌を支えてくれたらいいと思う。だから、後宮デイズを応援したいと心から思うわけです。もちろん、作品そのものが好きだからってのもあるよ。  

たぶん、間違えただけかと思うけど7巻が出たばかりの頃「後宮デイズ8巻 ネタバレ」で検索して訪問してくれた人がいた。そのくらい好きなら、雑誌買ってみようぜ!私も時々買おうと思う。毎号じゃないのかよ!プリンスが載ってる時は買ったりしてるんですけどね~。くまだ先生が描いている時とか。弱虫ペダルに頼っている時点でお察しな感じもするので、この状況を打破できたらいいと思うんですけど、編集部は思ってなさそうだ。超絶看板の「王家の紋章」が毎号載ってないとかね。細川先生何歳なんだよ…。いつか掲載されなくなるかもしれない時が来るとか想定してなさそう。

 

さて、8巻がとても楽しみな展開になってきましたね。